先日、今までと違った仕事がしたい、新しい技術を身に付けたいとの想いから社内公募制度を利用して書類審査と面接を受けてきました。
結果は残念ながら不合格となり、希望の部署に行くことはできなかったものの面接官(公募部署の所属長)に「枠を増やせたら合格にしたかった」と気に入って頂けたこともあって、面接後に直接会ってフィードバックを頂くことができました。
本記事では私が書類審査や面接を受ける際に気を付けた点や頂いたフィードバックについて紹介しますのでこれから社内公募を考えている方の参考になれば幸いです。
- 社内公募に興味がある方や応募を考えている方
- 社内公募の実体験を知りたい方
- 社内公募の書類審査や面接について知りたい方
社内公募に応募しようとした背景
現所属部署では新入社員で配属された当初から新規製品の開発から携わっており、その製品の量産立ち上げをやり遂げたこともあって多くの苦労や経験をしてきました。
現在は、量産も落ち着いて不具合対応や拡販対応などのある程度やることが決まった仕事が増えてきて業務としてはかなりトーンダウンしてきました。
そういった経緯もあり、新しいことに挑戦したい意欲が自分の中で高まったという点とちょうど内公募制度の応募時期が重なったため意を決してエントリーすることにしました。
私自身の経歴について
- アラサーの入社約10年目の中堅社員
- 役職は係長クラス
- 先行開発から量産対応まで一通りを経験
- 直近は顧客対応が多く、技術力がつかないことに不満あり
私はどちらかというとマネジメントより技術力を上げて実務でガンガン頑張っていきたいと考えています。
今までと違う分野の職場で実務者として異動するのは年齢を考えるとそろそろぎりぎりだと思っています。
社内公募の書類審査について
公募の書類を書くにあたっては親しい先輩にこっそり相談したり、他部署の公募経験者に話を聞いたりと情報収集をしました。
参考までに私が公募書類の各項目について記入する際の考え方や気を付けた点についてまとめました。
おそらく公募書類は各社でフォーマットが決まっているかと思いますが、記載する項目や内容は会社ごとにそんなに大きく変わらないのではないかと思います。
経歴
経歴は素直に正しく書くだけです。
出向などの経験がある場合は面接の際に話のネタになりますし、アピールできる材料になり得るのでしっかり書いた方が良いでしょう。
どのような経験をして何を得たかを話せるようにしておくとgoodです。
自身の強み
履歴書などで定番の内容ですね。
公募先の仕事内容を考慮して、業務を遂行する上で必要とされる能力を考えます。その能力を今までの経験からエピソードを交えてアピールすれば良いでしょう。
私は上司との面談のタイミングで「自分の強みって何だと思いますか?」って聞いてみました。もちろん公募の話は隠して聞きました(笑)
あと、キャリアカウンセラーに相談をしてキャリアの棚卸しました。第三者の意見を貰うことで自分ってこういう強みがあったんだ!と新たな発見があり、勇気を出して相談して良かったなと思いました。
転職サービスのキャリアカウンセリング等を利用するのがおすすめです。
志望動機
公募部署側からするとどういった理由でこの人は応募したのかという点が気になると思います。現在の所属部署の仕事が嫌とかネガティブな理由であっては異動してきてもまたすぐに異動されてしまう恐れがあります。
なのでなぜ応募したのかが誰が読んでも納得するような志望動機を意識して書きました。
ポイントとしては納得感が大事(納得感が全てと言っても過言ではないと思います。正直なところ嘘でもしっかり理屈が通っていれば分かりません。)なので具体的なエピソードを絡めて書けると良いと思います。
キャリアデザイン
公募書類の中で最も重要な項目がキャリアデザインです。
理由は面接する側に立った時、この人はこの部署に入ってどんな風に活躍、貢献してくれるかイメージできるかどうかでかなり印象が変わってくると考えるからです。
転職活動と違って社内なのでキャリアデザインを考える際に必要な情報は収集しやすいと思います。
公募の制約として直接公募部署に問い合わせが禁止されているケースもありますが、もしそうでなければ事前に公募部署に問い合わせをすることによって他の応募者が得られていない情報を入手できたり、仕事のイメージのミスマッチも無くなります。
問い合わせが禁止されているケースでも同期や今までに一緒に仕事を行った方などのツテがあればなるべく公募部署の情報を得て、キャリアプランに反映することで他の応募者に対してかなりのアドバンテージが得られます。
例えツテから得た情報だとバレたとしても何もしない応募者に比べ、行動力や熱意は示せるのでマイナスどころかプラス評価になります。
私の場合は残念ながらツテがなかったため、公募資料を何度も読み込んだり社内のホームページなどで掲載されている情報を必死に探したりしました。
集めた情報から総合的に部署の目指している方向性を掴み、その方向性に貢献できる人材になるキャリアプランを立てました。
公募書類のまとめ
どの項目においても、公募部署の面接官の気持ちになって書くことが大事になります。その観点が抜けていると斜め上の回答になってしまい書類審査で落ちることもあると思います。
たいていの場合、選考スケジュールは公募書類提出→書類審査→面接となりますので面接を見越して公募書類の内容を吟味することが重要です。
社内公募の面接について
会社の中の話なのでそんなにカッチリした面接ではないケースがほとんどだと思います。
私の場合も最初に志望動機を聞かれて、そこからはざっくばらんに会話しましょうという感じでした。
とはいっても面接ってなんとも言えない普段とは違う空気感で緊張すると思います。少なくとも私はかなり緊張しました。
最低限、公募書類にある項目については必ず問われますのでスムーズに回答できるように実際に声に出して練習すると良いと思います。
面接時の質問事項
事前に転職時の面接の質問事項を調べて対策しましたが、一般的な内容の質問しか来なかったので十分に回答できました。
社内公募ならではの質問は特にありませんでした。
<質問事項一覧>
- 志望動機
- 現在までの業務内容
- 自分自身の強みと弱み
- 今までで最も苦労したこと
- 業務に関するアイデア
- キャリアデザイン
- 後輩の育成経験
- 尊敬する人
最も重要視されていると感じたのが「キャリアデザイン」です。
面接は約1時間程度でしたがキャリアデザインについて質疑応答含めて15分以上は話していたと思います。それだけ公募部署側は求めている人材像と公募者のイメージがマッチしているかをしっかり確認している印象でした。
公募部署側は書類と面接(約1時間)という少ない情報とわずかな時間で合格者を選考しなければならないのでキャリアデザインという大筋がマッチしているかかが見極めるポイントなんでしょう。
社内公募の面接まとめ
社内公募は当然同じ社内の人間が応募します。与えられている情報や今までの会社の教育から得た知識などはほぼ同じなので普通に当たり障りなく回答したら他の応募者と差別化できません。
私の場合は趣味でやっていたことがわずかですが業務内容と結びつくことがあったのでそのことを積極的に話したところかなり食いつきが良かったです。
何かしら公募部署の仕事と結びつくユニークな点をアピールできると良いでしょう。
社内公募のまとめ
結果は残念ながら不合格であったものの、現在の自分を振り返る良い機会になったので公募して良かったなと感じています。
また、他の部署の人から見て自分はどう評価されるのかを第3者からフィードバックを貰えたことが自信につながりました。
私の会社では毎年決まった時期に社内公募があるので来年も応募しようと思っています。
もし社内公募に応募するか迷っているようでしたデメリットはほぼない( 社内公募は一般的に上司に応募した事実は伝わりません。会社により異なる可能性あるので要確認ですが。)ですし、たとえ落ちたとしても貴重な経験になりますのでおすすめです。